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ラボランドくろひめ
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黒姫高原を取り巻く火山の現況について

■近隣の火山(LEVELは気象庁情報)
 黒姫山  2053m 火口からの距離 2.8km LEVEL0 活火山ではない 4万年前噴火
 妙高山  2454m    〃     8.5km LEVEL0 活火山 3000年前噴火、有史以来噴火記録なし
 火打山  2462m    〃    13.0km  火山ではない 山の名称の印象
 新潟焼山 2400m    〃    15.5km LEVEL1 活火山 1998年小規模水蒸気噴火
 浅間山  2568m    〃    50.0km LEVEL2 活火山 2015年小規模噴火 火砕物降下
 
■噴石の到達距離(独法防災科学技術研究所 研究デ-タより引用)
 直径数10cmの岩塊の最大水平到達距離は、4kmである。直径5cmで、5.5kmである。
 以上のことから、LEVEL1である新潟焼山火口からの距離は15kmであり、かつ妙高山火口から8.5km
 離れているので、噴石の被害はないと判断する。
 
■火砕流の到達距離(独法防災科学技術研究所 研究デ-タより引用)
 巨大噴火による火砕流は自然災害中で最大の被害を引き起こす可能性があります。
 1991年の雲仙岳火砕流は5.5kmの規模で死者43人が生じたのが近年の最大被害。
 世界的には、1902年カリブ・プレ-火山の火砕流が6kmの規模で、被害者2.8万人
 1991年フィリピン・ピナツボ火山の火砕流が20kmの規模で発生したが、事前避難により数名の被害
 火砕流についての危険性は、妙高山の火砕流は、妙高山麓からラボランドまでに遮蔽物がないため、
 ラボランドに到達する可能性があることである。
 LEVEL1の新潟焼山の場合は、途中に位置する妙高山、黒姫山が壁となり、ラボランドまで到達するこ
 とは無い。
 
■噴火に起因する泥流被害
 2.4万年前の浅間山の山体崩壊を伴う大噴火の際には、50km離れた前橋市に泥流にのって、高さ10m
 周囲70mの巨岩が流れ着いたとされている。(群馬県前橋市の岩神神社のご神体「飛石」)
 1783年の大噴火の際は、泥流が17km離れた場所まで到達している。
 泥流の発生は、火山灰の量と降雨若しくは積雪量との関連で起こりえる。
 
■浅間山噴火に伴う影響
 噴石、火砕流、泥流が発生しても黒姫には影響は無い。
 ただし、噴火の規模により、①軽井沢を中心とする交通網のマヒ ②降灰による影響 が考えられる。
 ①だけであれば、松本経由で首都圏に行くことができるので、たいした影響は無い
 ②の場合は、降灰量が、広範囲で大量になると、泥流発生の危険性が増し、降灰と降雨、積雪により
 道路が泥濘化し、利用できなくなる可能性があるので、甚大な被害をこうむることとなる。
 
■活動火山対策特別措置法に基づく避難計画およびハザ-ドマップ等の作成
 前述した火山のうち火山対策法に基づく火山災害警戒地域に指定されているのは、新潟焼山と浅間山
 である。
 新潟焼山は、新潟県糸魚川市、妙高市、長野県小谷村が該当地域。
 浅間山は、長野県小諸市、佐久市、軽井沢町、御代田町、群馬県長野原町、妻恋村が該当地域。
 よって、信濃町では、火山災害のハザ-ドマップ等の作成はしていない。
 
■まとめ
 地震と同様に火山国である我が国は、何万年の間隔であったとしても、噴火が起きる蓋然性は高い。
 黒姫高原における危険性が最も高いのは、新潟焼山である。
 噴火が起きた場合は、風向き、降雨・積雪量等を勘案しつつ、信濃町役場と連携し、安全な避難対策
 が講じられるようにして、宿泊客の安全を全力で確保する。